48回目:2011年の「中国 GDP」について

2011年の「中国 GDP 」

中国国家統計局は17日、2011年通年の国内総生産(GDP、速報値)が物価上昇分を除く実質で、前年に比べて9・2%増えたと発表。

























国家統計局の馬建堂局長は、「内外の経済情勢が新たな問題に直面するなか、中国経済は政府の意図したとおりに発展を続けている」と述べ、経済の減速は政府の期待にかなったものだと強調。

ただ、中国では、このところ不動産取り引きが急速に冷え込み、倒産する業者も出ているらしく、ヨーロッパの信用不安もあり、輸出がさらに落ち込ると思われる。中国政府も最近、経済政策の重点を景気の下支えに移していて、中国の指導部にとっては今後物価の高騰を抑えながら、雇用の確保と社会の安定に欠かせないとされている。

資産バブルが続く中で、中国にとって最大の貿易相手先である欧州向け輸出が、昨年夏から減少傾向にあることが問題視され、(日本を含む)世界経済の回復に今後どう影響を与えるか注目されることは間違いないようだ。



「しかし、GDPに比べて一人当たりのGDPという指標において、中国は依然と低いのであり、中国の一人当たりのGDPは世界ランキングで93位である。1人1日の所得が1ドルという国連の基準に照らすと、中国にはまだ1億数千万人の貧困人口が存在すると思われる。」

とは言うものの、スイスの世界的ビジネススクールである"IMD"が発表している「2011年版 世界競争力年鑑(World Competitiveness Yearbook)」によると日本はワンランク上がったものの、26位に落ち込んでいる。これは、6位の台湾、22位の韓国よりも低い順位であるため、日本も安心してはならないのである。